ところが、ふたをあけてみれば、どちらも優勝! なんという精神力、集中力でしょう。
宇野昌磨くんは地元名古屋の出身で、ジュニア時代から知っているし、魂のこもった演技には感無量でした。その世界最高得点の直後に演じたキーガンくんのチャップリンも、ピョンチャンオリンピックを彷彿させる会心の演技。
田中刑事くんの久々のダイナミックかつ繊細な演技にも心揺さぶられました。やったね! こうでなくちゃ!
友野くんのリバーダンスや花織ちゃんのピアノレッスンも大好きな演目です。ふたりの涙にもらい泣きしそうでしたが、今回の経験を糧に、きっとさらに成長していくことでしょう。
そして、紀平梨花ちゃんのビューティフル・ストーム。地球の誕生を描いた物語、本当にダイナミックで美しい嵐。インタビューのまだあどけなさの残る表情とのギャップが楽しいです。怪我が早く治りますように!
それから、三原舞依ちゃんのフリー。ガブリエルのオーボエの美しい曲に乗せた天使のような舞には、本当に心を打たれました。
なんて愛に満ちたやわらかな表情で、なんて純粋に、なんて清らかに舞うのでしょう。観る人を幸せにする、みんなを笑顔にする、どんな頑なな心をもとかす、そんなスケーター。(いま書いていて、ふとリーヴのことを思いました。リーヴも、純粋に心から祈ることのできる人。彼女のスケートは、そんなリーヴの心に通じる気がします。)
彼女は若年性特発性関節炎という難病を抱えていて、まったく滑れない時期もあったのですよね。痛みと悲しみで眠れない夜は数え切れないほどあったに違いありません。それを乗り越えリンクに復帰した、その努力とあきらめない心。
祈りのような美しい舞の裏に、その強さがあるからこそ、これほど見る者の胸を打つのでしょう。
ショート8位からの見事な表彰台。本当によかったです。
一昨日は、金沢に住む大切な友だちの誕生日でもあり、いっそううれしくなりました。
その友だちも、飛びきりのファイターです。
10年前、脳幹出血で倒れ、あと3時間の命といわれたのに、いまでは本人の強い希望で、自宅でひとり暮らしをしながら、妹さんや友だち、訪問看護師さんたちに支えられ、デイサービスやショートステイに通っています。
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