フォードVSフェラーリ〓絶対王者に挑んだ男たち
2020-01-09



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         〓 2019 Twentieth Century Fox Film Corporation

先日、「フォードVSフェラーリ」の試写会に行ってきました。
1960年代のル・マン。
フェラーリが絶対王者として君臨していたその24時間耐久レースに参戦した
フォードの、エンジニアとレーサーの実話です。

不可能ともいわれたその挑戦を任されたのは、マット・デイモン演じる、
心臓病によって引退を余儀なくされたレーサーのキャロル・シェルビーと、
クリスチャン・ベイル演じる、
ずば抜けた腕を持つけれど、頑固で偏屈なドライバー、ケン・マイルズ。
(頑固な偏屈者を演じさせたら、クリスチャンは、右に出る者がいません!
本当はとってもハンサムで、「バットマン」のブルース・ウェインが
ぴったりの俳優さんなのに。)

どちらもアカデミー賞俳優という、とっても贅沢な組み合わせ。
このキャスティングを聞いただけで、断然観たくなります!
「ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド」では
ブラピとディカプリオの顔合わせが素晴らしかったけれど、
このふたりも、勝るとも劣らぬ抜群のケミストリー。
彼らが一緒の画面にいることが、奇蹟のように思えました。

冒頭、映画会社のロゴとともに、レーシングカーのエンジン音が入ってきます。
ル・マンのレース中継なんですね。
その粋な演出に、観客はさっそく1960年代のレースの世界へと誘い込まれます。

ル・マンといえば、フランス映画の「男と女」しか知らなかったのですが、
レースシーンは、ものすごい迫力でした。
特に、1966年当時のコースを忠実に再現したというル・マンのシーンは
臨場感たっぷり。
(森や田舎道がなんとも良いです。現在のコースは全然違うらしいです。)

そして、カメラはレーサーの視点でとらえているので、
ほんの一握りの優れたレーサーだけが垣間見ることのできる世界を、観客も
観ることができるのです。それこそが、映画のマジック!

カメラのよさは、それだけではありません。
宵闇迫るサーキット。マイルズが息子ピーターと語るシーンの息を呑むような黄昏。
ル・マン前夜、眠れぬマイルズがふらりと訪れる雨に濡れたサーキット。
そうした静かなシーンの美しさといったら!
これはぜひ、大画面で観てほしいです。

人間ドラマも見応えたっぷり。
心臓病のためにレースをあきらめ、カーデザイナーとなったシェルビー。
やはり天才的なレーサーなのに、性格が災いし、整備工場を営むマイルズ。
そんなふたりがタッグを組んで、

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[映画]

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