生まれ育った岐阜県は、知る人ぞ知る、日本養蜂発祥の地です。
県の花はれんげ草。れんげからも美味しい蜂蜜が採れますし、
季節ごとに北海道などに移動する養蜂家もいると聞いています。
旅をするときは、よく、その土地土地の蜂蜜を食べたり、お土産に買ったりします。
日本国内でもそうですし、海外では特にそうです。
中でも心に残っているのは、マルタ共和国のゴゾ島の蜂蜜。マルタの蜂蜜はどこのも
美味しかったけれど、ゴゾ島の道端で売られていた蜂蜜は、本当に絶品でした。
ゴゾの野草の蜜で、とってもこくがありました。香りもエキゾチックで独特で。
それと、スロベニアの蜂蜜も、どれもこれも美味しかったです。
ハーブが多くて、ハーブの香りがいっぱいでした。
物語の中にも、蜂蜜はたくさん登場させました。
四部作にも、ユリディケにも共通するのは、マレンの花(想像上の花ですが)の
蜂蜜です。マレンは冬に咲く白い花で、柑橘系の香りがするので、蜂蜜もまた
柑橘系の香りがします。
テス王国の蜂蜜は、スロベニアの蜂蜜をイメージしました。(これ、実際に
物語中に登場させたかどうかは、ちょっと良く覚えていませんが、
各国のことを考えているときに、いろいろと考えるのは楽しかったです。)
蜂が一生かかって集められる蜂蜜は、ティースプーン一杯だけ。そう思うと、
蜂蜜を食べるときには、蜂さん、ありがとう、と思わずにはいられません。
マルタとスロベニアの蜂蜜の他に、大好きになった蜂蜜が、こちらの写真、
ハワイ島の蜂蜜です。
オーガニックのものですが、加熱処理をしていなくて、自然のままなので、
栄養がすべてそのまま残っています。白くてクリーミーで、とっても美味。
何種類かあるのですが、どれも美味しいです。
古いハワイの暮らしを版画にしたラベルも、シンプルな形の瓶も素敵です。
先日亡くなった伯母は、ハワイの従姉のところから帰ってくるたびに、
この蜂蜜をお土産に届けてくれました。これは、去年もらったもので、いま
大事に食べています。
この前は、コロナウイルスのことで、日本に帰ってこられなくなるといけないと
いうので、伯母は帰国日を早めました。
そんなわけで、注文していた蜂蜜が、間に合わなかったそうです。
「今回は、文子ちゃんの好きな蜂蜜、まだ届かなかったの。ごめんなさいね」
伯母が亡くなる少し前、最後に電話で話したとき、そんなふうに言ってくれた
やさしい声が、まだ耳に残っています。
昨日がちょうど伯母の四十九日でした。コロナで未だ帰国できない従姉ですが
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