ハワイの蜂蜜と新しい風
2020-06-14



禺画像]

生まれ育った岐阜県は、知る人ぞ知る、日本養蜂発祥の地です。
県の花はれんげ草。れんげからも美味しい蜂蜜が採れますし、
季節ごとに北海道などに移動する養蜂家もいると聞いています。

旅をするときは、よく、その土地土地の蜂蜜を食べたり、お土産に買ったりします。
日本国内でもそうですし、海外では特にそうです。

中でも心に残っているのは、マルタ共和国のゴゾ島の蜂蜜。マルタの蜂蜜はどこのも
美味しかったけれど、ゴゾ島の道端で売られていた蜂蜜は、本当に絶品でした。
ゴゾの野草の蜜で、とってもこくがありました。香りもエキゾチックで独特で。
それと、スロベニアの蜂蜜も、どれもこれも美味しかったです。
ハーブが多くて、ハーブの香りがいっぱいでした。

物語の中にも、蜂蜜はたくさん登場させました。
四部作にも、ユリディケにも共通するのは、マレンの花(想像上の花ですが)の
蜂蜜です。マレンは冬に咲く白い花で、柑橘系の香りがするので、蜂蜜もまた
柑橘系の香りがします。
テス王国の蜂蜜は、スロベニアの蜂蜜をイメージしました。(これ、実際に
物語中に登場させたかどうかは、ちょっと良く覚えていませんが、
各国のことを考えているときに、いろいろと考えるのは楽しかったです。)

蜂が一生かかって集められる蜂蜜は、ティースプーン一杯だけ。そう思うと、
蜂蜜を食べるときには、蜂さん、ありがとう、と思わずにはいられません。

マルタとスロベニアの蜂蜜の他に、大好きになった蜂蜜が、こちらの写真、
ハワイ島の蜂蜜です。
オーガニックのものですが、加熱処理をしていなくて、自然のままなので、
栄養がすべてそのまま残っています。白くてクリーミーで、とっても美味。
何種類かあるのですが、どれも美味しいです。
古いハワイの暮らしを版画にしたラベルも、シンプルな形の瓶も素敵です。

先日亡くなった伯母は、ハワイの従姉のところから帰ってくるたびに、
この蜂蜜をお土産に届けてくれました。これは、去年もらったもので、いま
大事に食べています。

この前は、コロナウイルスのことで、日本に帰ってこられなくなるといけないと
いうので、伯母は帰国日を早めました。
そんなわけで、注文していた蜂蜜が、間に合わなかったそうです。
「今回は、文子ちゃんの好きな蜂蜜、まだ届かなかったの。ごめんなさいね」
伯母が亡くなる少し前、最後に電話で話したとき、そんなふうに言ってくれた
やさしい声が、まだ耳に残っています。

昨日がちょうど伯母の四十九日でした。コロナで未だ帰国できない従姉ですが

続きを読む

[祈り]
[エトセトラ]

コメント(全0件)
コメントをする


記事を書く
powered by ASAHIネット